飼料混入法によるBacillus thuringiensis製剤のカイコ検定 : 1.致死活性に基づく評価
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概要
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Bacillus thuringiensis (BT)製剤の品質管理を目的としたカイコ検定は1973年に発表された飼料混入法が現在も利用されている。この従来法に比べ,検体と飼料をより容易に混合する方法として,本報では粉末飼料,検体および2%寒天液を一定の割合で液状態で混合する方法を考案した。この新しい飼料調製方法を用いて飼料の水分含量の影響,幼虫の齢期や発育時期とBT剤感受性の関係,投与日数と致死活性の関係などについて調べた。その結果,飼料中の水分が多すぎると幼虫発育が抑制され,BT剤感受性にも影響すること,影響の少ない飼料水分含量は75%であること,幼虫のBT剤感受性は齢期によって異なり,2∼4齢で高く,1齢および5齢で低く,また,同じ齢期内では発育経過(給餌時間)に伴って感受性が低下すること,投与後の致死の発現は2日後からみられたが,致死率は投与日数やBT剤の種類によっても異なることが示された。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1997-11-25
著者
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