飼料混入法によるBacillus thuringiensis製剤のカイコ検定 : 3.致死活性(LC_<50>)と発育阻害活性(EC_<50>)の比較
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概要
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有効成分(δ-エンドトキシン)の異なる市販BT剤4種類と有効成分が単一の同じトキシンを有し,含有量の異なる試験用BT剤6種類のカイコ2齢幼虫に対する致死活性(LC_<50>)と発育阻害活性(EC_<50>)を飼料混入方法で比較した.その結果,4種類の市販BT剤のLC_<50>/EC_<50>比は1.6〜2.6の範囲にあったが,試験用BT剤のそれは10.1〜11.6の範囲にあった.このようにLC_<50>/EC_<50>比はBT剤の種類によって異なったが,同じ有効成分であれば,含量が異なってもほぼ同じ値をとることが示された.また,LC_<50>あるいはEC_<50>をもとに算定した標準製剤に対する相対力価は,いずれも製剤中の有効成分含量(トキシン蛋白量)との間に同様な1次直線回帰を示した.この結果,EC_<50>ばLC_<50>と同様にBT剤の品質管理に利用できること,さらに,EC_<50>はLC_<50>に比べ検定感度が2〜10倍高いこと,検定期間を7日から2日に短縮できることの利点が示された.
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 2006-02-25
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