助産師と安楽(Comfort) : 分娩期のケアを通して
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概要
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看護や助産の本質は対象の「安全・安楽の保障」「自律への支援」であると考える。その中でも、最も個人的・情意的・価値的・文化的側面を含む「安楽Comfort」について、助産師はどのように捉えており、そのためにどんなケアをしているのかについて、助産師の独占業務である分娩介助を中心とした「分娩期のケア」に視座を置き、調査を行った。その結果、助産師は、「安楽」とは"今置かれている状態・状況がその人にとって好意的・前向きに捉えることができる"ものであり、さらに、その人自身が"自分にとって、意味あるものが内包されていると考えることができるもので、その人自身が伸びやかで、気持や身体が楽になること"と捉えていた。「安楽」のためのケアについては経験年数や、助産師自身の生活体験によって、広がりの違いがあり、あらためて、助産師は人々の生活の中に存在し、自らも、その生活の過程の中で成熟してゆく職業であることが浮き彫りになった。
- 聖隷クリストファー大学の論文
- 2002-12-20
著者
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山元 由美子
茨城県立医療大学保健医療学部看護学科
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佐々木 百合子
聖隷クリストファ大学短期大学部
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佐々木 百合子
聖隷クリストファー大学看護短期大学部専攻科助産学
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山元 由美子
茨城県立医療大学看護学科
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