歯ブラシ刷毛の材質および形態が清掃効果に及ぼす影響について(自然科学編)

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歯ブラシの清掃効果に影響する因子としては,刷毛材質,刷毛硬さ,刷毛の植立形態(列,束),刷面や刷毛のカット法など数多くあげられる。このうち,刷毛材質としては豚毛,ナイロンなどが使用されてきたが,均一な品質を得やすいことや経済性の点からも現在ではナイロンが刷毛材質の約95%を占めるに至っている。また刷毛硬さについてぱ刷毛の太さや長さを変えることで種々のものが考案研究されている。しかしながら,これら歯ブラシの清掃効果についての研究は同一材質のナイロンを刷毛に採用して,その他の因子を変化させたものであってナイロンの組織構造を変えて他の因子を同一条件として行った研究はない。また刷毛断面の形態に関してはChasens and Marcusが毛細管現象を利用して吸湿性を改善する目的で豚毛とクローバ形の断面を有するナイロンとを用いて各々電動と手用歯ブラシとし,これらの清掃効果を比較した研究を行っているのみで,いまだナイロンのみについて断面が円形のものと三角形のものとを比較した研究はない。そこで今回著者らはナイロンの組織構造と刷毛の形状が清掃効果に与える影響を把握するため,これらの条件を組合せた3種の歯ブラシについて清掃効果を比較検討した。
千葉県立衛生短期大学の論文

歯ブラシ刷毛の材質および形態が清掃効果に及ぼす影響について(自然科学編)

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