磁気作用の生化学的効果に関する実験的研究(第1報) : 植物と微生物にあたえる磁場の影響について
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概要
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[Author abstract]Objectives of this investigation were to determine the magnetic effects of applied-magnetic body on plants and microorganisms in culture media. For the cultural techniques of plants were applied a pot culture in the greenhouse and field experiments, and on microorganisms were used to the incubation test procedures. In general, the magnetic field were effected on the growth and physiological functions of plant and micro-organisms. Particularly, a magnetic field were caused the early earing, increase in tiller and remarkable root development on plants. Moreover, the increase of nutrient uptake (N, P_2O_5, K_20) in magnetic field was indicated. Especially, a significant response in P_2O_5 absorption was recognized. Microorganisms, such as azotobacter and chlorella the increase of multiplication in magnetic field were obtained, and azotobacter was showed the increase of free-N fixation as compared to control. On the effects of magnetisms on biological cell tissues such as plant and microorganisms were assumed the change of polarity on an electromagnetic state for a respiration and metabolic processes. The nutrient absorption on plants have been suggested to relate closely to the magnetic susceptibility of nutrient ions or elements. Applications for agricultural or agronomic productive techniques of magnetisms have been considered to the very interresting subjects.[著者抄録]本研究は稲、大麦、トーモロコシ、大根などの一年生草木植物と多年生木本植物として温洲みかんを選びその生育と養分の取り込みに対し、また微生物として窒素固定菌とクロレラの繁殖にあたえる磁場の効果を検したものである。一般に磁力は植物の生育を良好にし、N、P_2O_5、K_2Oなどの肥料養分の吸収をたすけ、特にP_2O_5の吸収は増大した。さらに磁力は微量元素の吸収移動を促進させ、また培地における酸素濃度を高めて根群の発達を増進するものと考えた。微生物に対してもその繁殖を旺盛にし特にアゾトドクターに対しては遊離窒素の国定量を増加せしめた。これらの理由に関しては磁場は細胞組織の極性に影響し生電気的変化をおこし、これが酵素の働きや呼吸作用を活発にし、各種養分の吸収やその代謝機能を促進するものと考えた。磁場下における植物根の巻分吸収量についてはN、K_2OにくらべP_2O_5のとりこみ量が著しく増大する傾向がみとめられるが、これはおそらくイオンの帯磁性に関連し、PO_4^<-3>の帯磁率はK^+、NH_4^+のそれに比して著しく大であるためと推定した。かくして植物や微生物の磁力に対する感受性(magnetic susceptibility)や磁気的効果(Bio magnetic effect)は植物または微生物生理学において生長現象を支配している諸原理の追求に対して注意すべき問題である。また磁気は作物の生産に関して経済効果を与えることより農業生産その他実験技術への応用に対しても興味ある研究課題であると考える。
- 近畿大学の論文
- 1975-03-15
著者
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