大学における情報モラル教育支援環境の課題
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概要
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高度情報化の「影」の部分が顕在化している.とくに最近は,迷惑メールやウイルス被害の蔓延など様々な社会問題が報道される機会が増えてきている.このような問題について正しい理解と対処法を身に付けることが要請されているのである.関西大学は教職免許として教科「情報」の認可を受けた教育課程を提供しており,全学的にもし時報モラル教育を支援する体制の整備が必須要件となっている.とくに,将来を見込んだ若者に新しいモラルの確立や,新しい常識の確立,情報価値の認識向上など,情報のあり方について基本的な認識を与える場を提供しなければならない.ユーザにネットワークの適切な利用を促すための事前教育や事前措置とともに,運用規則に反する事例が発生した場合の対策も重要である.本論文では,関西大学のネットワーク運用管理や利用に関する規程,ユーザ支援体制,ユーザ教育,バイオメトリックスを応用した個人認証システムの導入効果,などについて検討する.そして,情報モラル教育においては「知的財産の保護」や「不正アクセス防止」,「個人情報保護とプライバシ」といった,個別の知識を教えるだけでなく,技術の発展とともに構築されてきた情報倫理の歴史的視点が重要であることを指摘した.
- 関西大学の論文
- 2003-08-25
著者
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