海野の共有地のジネンマ.モデル再考 : その妥当性と含意をめぐって
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概要
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「共有地の悲劇」の定式化として提唱された「海野の共有地のジレンマ・モデル」が、(1) 「共有地の悲劇」の定式化として不適切であるだけでなく、(2) 社会的ジレンマ・モデルとしても不適切であることが、三隅によって指摘された。本稿は、上記 (2) に関して、海野モデルの妥当性と含意を再吟味するものである。まず、上記 (2) に関する三隅の論証に、誤りがあることが指摘される。その上で改めて海野モデルに対して否定的な評価が下されるが、同時にそのモデルが、環境汚染のような損失均一の問題状況において、利得の再分配制度が導入された後の2次的ジレンマ問題に対応しうることも示唆される。
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