<論文>黒ボク土における水稲の収量に及ぼす連用施肥の影響

概要

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筑波大学農林技術センターの水田で1978年～1999年の22年間にわたり施肥連用試験を実施し、淡色黒ボク土における肥料の連用施肥が、水稲の収量および収量構成要素に及ぼす影響を検討した。無肥料区における収量は三要素区に対して13%と著しく低かった。要素欠乏の影響は無リン酸区で最も強く現れ、相対収量は21%で、年次間変動が最も大きかった。リン酸欠乏の影響はすべての収量構成要素に強く現れたが、決定時期の早い収量構成要素ほど影響が大きかった。無窒素区の相対収量は64%で、窒素欠乏による収量の減少は穂数の減少に起因していた。無カリ区の相対収量は109%で欠乏の影響は小さかった。窒素の倍量施用は穂数および一穂籾数を増加させ、その結果、登熟歩合は5%低下したが、玄米収量は33%増加した。リン酸の倍量施用は一穂籾数および穂数の増加を介して収量が21%増加した。カリは倍量施用しても収量構成要素および収量への影響はみられなかった。1t/10aの堆肥の追加施用は一穂籾数の増加をもたらし、収量が7%増加した。一方、ケイ酸カルシウムの施用は収量および収量構成要素には影響していなかった。
筑波大学の論文