複数エネルギーSPECTにおける骨の密度による散乱線の研究

概要

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頭蓋骨の<67>^Ga-SPECTにおける散乱線を評価するためにMCNP4Bによるモンテカルロシミュレーション実験を行うことが重要である。 <67>^Gaを用いた頭部SPECTでは93keV, 184keV, 3OOkeVおよび394keVから発する高エネルギー光子のコンプトン散乱によって低エネルギーウインドウ内に混入する散乱線の影響を調べるためのモンテカルロコードを開発した。本ファトム特徴は(1)実際の人骨のカルシウム組成をモデル化する(2)頭蓋骨を楕円体にする(3)MEGPコリメータの構造を厳密に規定する点にある。頭蓋骨の密度を1.50g/cm^3, 1.70g/cm^3および1.90g/cm^3と変化させて散乱線を計算した。その結果, 頭蓋骨の厚さ1cm, 密度1.70g/cm^3の場合では93keV, 184keVおよび300kevの20%の光電ピークのエネルギーウインドウ内に混入する散乱線の寄与は16.6%であった。頭部<67>^Ga-SPECTの画質の向上には, これらの値に基づいた散乱線寄与の補正を, 実験によって検証することが必要である。