国内紛争における和平プロセス : アルーシャ和平プロセスの成功と失敗
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概要
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国内紛争における和平プロセスとは,交渉による解決から国家再建へのプロセスをいう。理論的にそこにはリアリズムとリベラリズムという矛盾する二つの論理が併存する。リアリズムの論理が優位する交渉による解決段階から,国家再建のための政治的経済的自由化が仲介者によって当事者に強制される。その結果,当事者による和平合意の締結という「成功」に導いても,当事者が和平合意を履行しないという「失敗」に至ることがある。この具体的な事例が,ルワンダ紛争におけるアルーシャ和平プロセスである。本稿では,和平プロセスにおける理論的諸問題を指摘し,アルーシャ協定を締結しながらも,その履行段階でなぜそれが破綻しその後のジェノサイドに至ったかを検討する。そして和平プロセスのオルターナテヴとして平和創造(紛争解決)から平和建設への平和プロセスを提起する。
- 2002-03-20
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