パートタイム再考 : ドイツの場合
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概要
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本稿の目的は, 統計資料に基づき1990年代のドイツにおけるフルタイムとパートタイムという就労形態の変容に着目しつつ分析し「標準的雇用関係」が, 旧東西両ドイツの二つの異なる経済体制の統合によりいがなる変容を遂げるのを明らかにすると共に, これらの分析を通じてドイツにおけるパートタイムを再考することである。 分析の結果, 旧西地域の女性のパート化は一層進行するものの, 男性, とりわけ旧西地域の男性においてはパート化が進行していないことが明らかになった。このことからドイツにおいて, ジェンダーにとらわれない働き方の選択肢としてパートタイムが位置付けられ, 働き方の多様性を促進するためには, 労働関係法をはじめ, 労使関係や社会保障の領域に至るまで, 新たなフレームワーク作りが求められることを指摘した。
- 川村学園女子大学の論文
- 2003-03-15
著者
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