ソンディ・テストを用いたタイプA行動特性および抑うつ感情についての研究^1
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概要
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本研究はFriedman, M.とRosenman, R.H. (1959)が定義したタイプA行動特性について従来の諸家の研究結果を踏まえた上で, 男女各70名, 計140名の大学生に対しJAS(Jenkins Activity Survey Student Version)を用い, 男女各タイプA群・B群を10名ずつを選別し, 計40名の被験者各群に対しソンディ・テスト(実験衝動診断法 : Szondi-Test)を原法(10回法)に従い施行し, 得られたテスト・プロフィール(前景像+背景像)結果からタイプA群に特徴的な傾向が見られるか検討された。実験は以下の順序に添って行われた。I「問題と目的」 : <仮説1>「タイプA行動特性とソンディ・テスト反応」(1)「成就・達成努力としての極端とも言える精神的活動性」 : Sch++・Sch±+, (2)「時間の切迫感と性急な行動」 : C++, (3)「攻撃的な感情や敵意の感情 : s+とe-の組合せ」, (4)「強い競争心」p+とd+の組合せ, (5)「承認と昇進に対する持続的な強い欲求」 : p+とm+の組合せ, <仮説2>「タイプAと抑うつ感情の関係」(うつ病的核心とうつ病症状群の検討)II「結果および考察」 : <仮説1>の(2), (3), (4), (5)および〈仮説2〉でソンデイ・テストの結果は従来の諸家の研究結果を支持するものであった。また<仮説1>の(1)でも結果は自我心理学的見地から支持できる結果であった。今後の課題として被験者数やタイプA行動特性に該当するソンデイ・テスト反応の検討が必要と思われる。
- 1998-03-15
著者
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