黄熟梅シャーベットの試作と製品の品質に及ぼす有機酸組成の影響
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概要
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梅果実のほとんどは, 青梅の状態で利用されるが, 梅特有の芳香は黄熟期に最高となるので, これを生かした食品として梅シャーベットの製法を研究した.まず, 梅果実ピュレの製法, 添加する甘味料, 水の配合割合等を検討し, 官能的にすぐれたシャーベットの調製を行った.梅果実のピュレは裏ごしで作るのがよく, 甘味料としては果糖を用いるのが好ましかった.また水を適量加えることにより梅の酸味が和らぐことがわかった.試験により, 梅果実のピュレ100gに対して, 砂糖・果糖各60g, 水220gの配合のシャーベットが最も好ましいという結果を得た.しかし, 製品には幾分えぐ味が残り, これは梅果実内の有機酸組成によるものではないかと考え, 材料梅の収穫時期と追熟期間の違いによる有機酸の変化を調べた.この結果, シャーベット用の黄熟果実は, 収穫時期が遅く追熟期間が長いほど, 含まれるクエン酸, リンゴ酸量が共に減少し, 特にリンゴ酸量の低下が大きいことによって, 酸味, えぐ味の少ない好ましいシャーベットの材料になると考えられる.また, シュウ酸の存在は1mg/100mlの少量でもシャーベットの食味に大きな影響を与えると推察した.
- 1995-04-01
著者
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