<原著>静磁場曝露終板の電位発生と反復刺激効果
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概要
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食用蛙の坐骨神経・縫工筋標本(神経・筋標本)の神経・筋接合部(終板)より細胞内電極を用いて終板電位 End Plate Potential (E.P.P.) を記録した。同一個体より抽出した左右の神経・筋標本の一方を8000ガウスの静磁場に5〜7時間曝露した後, 磁場より取り出しE.P.P.を記録した。E.P.P.記録は曝露後3時間以内とした。他方の神経・筋標本は磁場に曝露せず非曝露標本としたが, 同様にE.P.P.を記録し, 曝露標本より得られたE.P.P.との比較に用い, 磁場効果を調べた。(1)30〜70ms間隔で10回の反復刺激によるE.P.P.の漸増率, および(2)10回のE.P.P.高の和(TotalE.P.P.)を30〜60sec間隔で約10回調べ, その平均値と変動係数(C.V.)を求めた。E.P.P.の漸増率及び変動係数の平均値について曝露標本の結果を非曝露標本の結果と比較したが有意な差は認められなかった。(3)30〜70ms間隔で100〜999回の反復刺激後の回復過程を調べたところ, 非曝露標本より得られるTotal E.P.P.は反復刺激により促進(増強)されたが, 曝露標本では逆に抑制されていることがわかった。反復刺激後の促進効果についてはよく知られている現象であるので, 抑制効果は磁場の影響であると考えることができる。
- 岐阜医療科学大学の論文
- 1994-03-31
著者
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