女子大学生の体位と栄養所要量(第3報)
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概要
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前報にひき続き,本学被服学科4年次(大学生)同短期大学家政科被服コース2年次(短大生)に在籍する女子学生に平成6年5月に,体位・基礎代謝量・エネルギー所要量と生活活動指数の算出・アルバイトおよびクラブ活動の有無などについて調査を行った。調査例数は,大学生43名,短大生93名で,総数は136名であった。調査結果は生活活動強度別に表4に示した。大学生については,全体の7割以上が強度IとIIに含まれていた。体重,基礎代謝量は,強度Iの方が高かったが,エネルギー所要量は,強度IIの方が高かった。しかし,どちらも2000kcalは越えなかった。強度IIIとIVに含まれる者は少数であった。体重,基礎代謝量は強度IIIの方が重く,大学生全体から見ても最も重かった。エネルギー所要量は,強度IVがIIIより600kcal以上,高かった。アルバイト,クラブ活動については,強度IとIIの者は,どちらもあまり参加しておらず,アルバイトをしている者も時間数は少なかった。強度IIIとIVでは,労働・活動が激しいものをやっている者がいて,時間数も多かった。短大生についても,7割近くの者が,強度IとIIに含まれ,体重,基礎代謝量には,あまり差は見られなかった。エネルギー所要量は強度IIの方が高かった。強度IIIとIVの間でも,体重,基礎代謝量の差はあまり見られなかった。エネルギー所要量は,強度IVがIIIより200kcal程,高かった。アルバイト,クラブ活動については,全体的に何らかに参加していたが,強度IとIIでは,アルバイトの労働時間は少なく,クラブ活動の方もミーティング的な内容が多かった。強度IIIとIVでは,アルバイトの労働時間の多い者や,クラブ活動では,激しいトレーニングをする者が見られた。最後に,これらの調査は平成5年度にも行われた。調査例数は,平成5年度は,大学生18名,短大生106名であった。平成6年度は,大学生43名,短大生93名となっており,特に大学生については,調査例数が少ないうえに,昨年度とも大きく変ったので,比較・検討の対象として不適切であると思われる。短大生については,両年度とも100名前後で,それぞれの年度の調査結果に著しい変動がないことから,生活活動強度別に,I 20%,II 50%,III 20%,IV 10% 程度に分けられると考えられる。したがって,これらの調査は少なくとも,対象が100名前後であるのが好ましいと思われた。
- 和洋女子大学の論文
- 1995-03-31
著者
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