子どもの理論構成とその変換過程について
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概要
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認知発達研究のなかでも特に子どもの理論構成に焦点を当て, Karmiloff-Smith(1992)らごく最近の研究を踏まえながら, 子どもが構成する理論の長期的な変化, さらにその変換の過程について検討した。本来相容れないForderによるモジュール性の考え方とPiagetの構成説の両者を結びつけながら発達のモデル化を試みたKarmiloff-Smithは, 長期的観点からみるならCareyの示した理論変換に先立つものとして表象書き換え(PRモデル)のプロセスを位置づけている。それらの流れを外観しながら新たな問題, すなわち理論とデータの関連について考察し, さらにCareyが示した下位概念としての「動物」と「植物」を上位概念である「生物」へ統合することにより素朴生物学が成立するという見方に対し批判的検討を加えた。その上で素朴生物学から科学的生物学へと概念的に変換する過程において誤概念と科学的概念が併存する局面をより積極的に位置づけ, 教育の視点から原子論, 化学的視点が導入されるべきことを提案した。
- 札幌学院大学の論文
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