サトウキビの生長に及ぼすジベレリン処理時期の影響

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サトウキビ2品種NCo310,Nilを用い, 主茎について, 生育初期(植付後約11週), 中期(同14週), 後期(同17週)のいずれかに1回だけGA_3を1茎当り2.5mg処理した。また, 同量を3回に分けて各々の時期に0.83mgずつ処理した。植付後7か月で収穫し, 処理時期が生長に及ぼす影響を比較検討した。1) GA_3処理による茎の伸長は, 処理後1か月続き, その後の伸長は低下した。伸長促進される節間の数は, 5∿7節間であった。伸長促進された節間より下部の節間は影響がなく, 上部の節間は伸長が抑制されて対照区の節間より短くなった。3回に分けてGA_3処理すると, 伸長促進が持続した。2) 初期及び中期に1回だけGA_3処理した場合, 伸長抑制された節間が多くなるために処理茎の最終的な茎長, 茎生体重は後期処理や3回処理よりも小さく, また, 分げつの発生が抑制された。3) 後期処理は, 茎長及び茎生体重を増加し, 分げつ数は対照区とほぼ同じであった。4) 初期からの3回処理では, 茎長, 茎生体重の増加は大きかった。しかし, 分げつ数は対照区よりも減少した。5) 以上の結果より, ショ糖収量の増加のためには, 分げつが十分発生した後, すべての茎に適量のGA_3を分けて処理する方法が有効であると考えられる。また, 1回だけGA_3処理する場合, 生育初期よりも生育後期が望ましい。
神戸大学の論文

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