大衆運動における教育実践について : 社会教育の社会学の立場から
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
社会教育の科学の形成のために中心的役割を果たしている「権利としての社会教育」研究は,社会教育実践分析の実証的研究の成果があがらず,社会教育の総体を創造していく実践にわたる分析がなされないという弱点を持っている。本稿はこの弱点の克服に関連して,具体的事実から科学を証明しようとする社会教育の社会学の立場から,大衆運動を核とした社会教育実践分析の課題を探る。その視角は,自己教育運動に大衆運動が含まれるのではなく,大衆運動の一部が自己教育運動に成長するという点である。実証研究に向けた課題としては,「教育的側面」の実証を中心に,地域づくりとの関連を通して分析すること,運動の形態の違い,運動を「発達しつつあるもの」としてとらえ,その過程における大衆運動の形態や質的変化を公的社会教育の民主化との関わり(権利としての社会教育の実現など)で歴史的にとらえることを指摘した。
- 弘前大学の論文
著者
関連論文
- 市民オンブズマン運動における社会教育の諸問題
- 看護職の専門職性を構成する概念
- 現代管理職教員の考える大学での教員養成に関する一考察
- 大衆運動における教育実践について : 社会教育の社会学の立場から
- 教育調査と教育運動 : 教職員の「多忙化」問題を事例に
- 大学教育における「学びの疎外」の克服 : 教員養成学部学生の教育問題関心調査から
- 地域の教育と生活科
- ヴォランタリー・アソシエーションの発達社会学的分析 : 青年サークルにおける「余暇善用型の克服」をめぐって
- ヴォランタリー・アソシエーションにおける教育実践の基礎構造