チョコレートの特性に影響を及ぼす諸要因について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
入手しやすい原料を用いて手軽に短時間にチョコレートを製造する目的で,微粒化方法や精練時間の短縮化,レシチンの添加量,使用原料等を検討した結果,以下の点が明らかになった。(1)1回の処理量とカカオバターの磨砕状態から摩砕器具としては乳鉢が適していた。(2)製品の滑らかさに大きく影響するのはレシチンの添加量や精練方法よりも原料の粒径にあると考えられた。(3)磨砕時間10分では十分に磨砕されず,原料の粒径は350μであった。磨砕時間240分では市販のチョコレートに匹敵する滑らかさとなった。(4)チョコレートミックス100gに対しレシチンを1.2g添加した場合が,ミックスの融解も速やかで,味に及ぼす影響も少なかった。(5)60分以上精練してもチョコレートの特性に大差が無く,240分精練すると異味・異臭が生じることから精練時間の短縮は可能と思われた。(6)全脂粉乳の代わりに脱脂粉乳を用いてもチョコレートの性状に差が無く代替が可能であった。(7)原料から砂糖を除いても滑らかさは良くならず,艶,硬度は悪くなり,その他の特性も何等変化が認められなかった。
- 2002-03-31
著者
関連論文
- チョコレートの特性に影響を及ぼす諸要因について
- 松皮餅中のポリフェノール物質に関する研究
- しょっつるを用いた調理・加工法の研究
- タク・トレイ発酵中のペプチド・アミノ酸の変化(魚醤に関する研究(第4報))
- じゃがいも中のポリフェノール物質に関する研究
- パティス発酵中のペプチド・アミノ酸の変化(魚醤に関する研究(第3報))
- ニョクマムに含まれる蛋白加水分解物に関する研究
- 蒲鉾組織に及ぼす凍結・解凍の影響について
- 魚醤に含まれる蛋白加水分解物に関する研究