蒲鉾組織に及ぼす凍結・解凍の影響について
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概要
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以上,蒲鉾組織に及ぼす凍結・解凍の影響について検討した結果,次の点が明らかになった。(1)-2℃で蒲鉾を凍結した場合には,氷結晶により生じたと思われる長さが400μm以上の大きな空洞が認められ,解凍条件を変えても,この組織に大きな相違は認められなかった。(2)-70℃で急速凍結した蒲鉾の組織には,30〜40μmの長さの空洞が数多く存在し,加藤らが報告しているアスパラガスの氷結晶の大きさとよく一致した。(3)真空凍結乾燥法は,食品の品質変化が少なく優れた乾燥法,試料の調製法として知られているが,臨界点乾燥法に比べ,大きな氷結晶によって生じたと考えられる空洞が多く認められた。これは,真空凍結乾燥法は,-30℃で凍結した後に乾燥させるために,凍結中に大きな氷結晶が新たに生じたり,すでに存在していた氷結晶が凍結中に成長して大きくなったものと推察された。
- 1998-03-31
著者
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