<論文>陰膳方式による漁村と山村のミネラル摂取量

概要

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和歌山県南部に位置する漁村と山村に在住する主婦15名ずつ計30名を対象にミネラル類の摂取量及び食品群別の摂取割合を調べた結果,(1)測定したミネラル類の1日摂取量は,実測値がCa 610mg,Fe 17.8mg,Na 3.54gであり,計算値は440mg,8.3mg,3.84gであった。(2)実測値と計算値の相関係数は,Fe1日摂取量は0.152と低かったが,Ca(0.623)とNa(0.710)は強い相関が認められた。(3)1日摂取量の地域比較から,測定したCa,Fe及びNaの3者とも山村は漁村を上回り,山村は漁村に比べ摂取量の分布が広く,高摂取量者の割合が高かった。(4)食品群別のCa摂取割合は,山村・漁村とも乳・乳製品,野菜類,豆類,魚介類から高かった。山村は野菜類からの割合が漁村より高く,その他の穀類は低かった。(5)Fe摂取割合は野菜類,魚介類,調味料,穀類から高かった。山村は野菜類特に緑黄色野菜からの摂取割合が漁村より高かった。(6)Na摂取割合は調味料から50%以上と高く,ついで魚介類と野菜類が高かった。山村は味噌と漬物からの摂取割合が漁村より高かった。
和歌山信愛女子短期大学の論文