行政情報化と地域情報化の政策課題
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概要
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論説地域情報化政策と行政情報化政策は、これまで、必ずしも一体的に議論されることはなかった。行政情報化においては、国や地方自治体の電子政府化を目指し、事務処理の情報化による効率化やサービス向上を目的としていた。これに対して、地域情報化は、地域社会における情報通信機能の整備によって、住民生活の福利厚生を向上させることを目的としてきた。しかし本来的に対住民サービスを使命とする地域密着型の行政機関においては、地域情報化の主要な構成要素として、行政情報化を位置づけることが可能である。現実には、セキュリティの確保や、プライバシー保護など決定的に重要な観点を理由とせず、なお行政情報やそのシステムが地域社会に開放されていない場合が少なくない。そうした障害を引き起こす条件は、資源要因、技術要因、組織的要因、そして社会制度的要因などである。これらに有効に対処し、行政情報化を地域情報化に貢献せしめることは、十分に可能であろう。本稿では、地域情報化と行政情報化に関して、国の行政機関や地方自治体の現状を実態的に分析し、その政策課題を明らかにする。
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