"ばさら"と"かぶき" (II)(B. 生活科学)
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概要
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本稿では, 変革期に現われる風俗の現象"かぶき"について述べる."かぶき"は「傾」である.正統なる社会の常識から逸脱した行為になだれ込む現象, 主としてこの行為の主体者の意志を示す語に由来する.この常識を逸脱した行為は, "ばさら"の採った, あの逸脱の行為と区別しがたいものである.しかし, これが一時代の風俗となるとき, 両者の相違は大きい.それには, かぶきものを輩出する時代背景がある.かぶきものの服飾表現である異相は, 反社会的姿勢の示威ではあるが, 直接的表現を欠いた屈折したものである.この服飾のさまは, 誇張と頽廃的情感を特徴とし, 様式化と一般化を進める.
- 京都府立大学の論文
- 1978-11-30
著者
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