ヒノキのさし穂の吸水と発根(林学部門)
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概要
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ソイルポトメータを用いてヒノキのさし穂の吸水量を測定した一連の実験の結果を次のように総括した。さし穂の吸水速度(ml/さし穂・日, あるいはml/g(さし穂乾重)・日)の経時変化のパターンは, 相対的に高い値を示すが変動の大きい第一段階, ついで連続的な低下を示す第二段階, 最後に低下傾向の停止による横ばい, もしくは上昇の傾向を示す第三段階の, 3つの段階を区別することができる。この吸水速度の経時変化は, 切口部分の通水の抵抗, および発根量のそれぞれの要因に, 気象条件の影響が加わってあらわれたものとみられる。吸水量が多くなることは発根にとって望ましい条件となるので, ヒノキのさし木を行なうにあたっては, 吸水量を高めるように水分環境, とくに土壌水分条件に考慮をはらわなければならない。
- 1980-11-29
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