水稲移植操作の省力化に関する研究 I : 苗を横たえた場合の生育相の変化(農学部門)

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概要

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水稲移植操作の単純化をはかるための1方法として, 苗を地表面に横たえることに注目し, その場合の水稲の生育相を, 苗を直立させたときのそれと比較検討した。実験は1963年に新山吹を供試して行なった。主な結果は次のとおりである。1)横植栽培をした水稲の生育相は, いわゆる後期凋落の傾向を示す。すなわち, 初期生育は旺盛であるのに反し, 後期生育はむしろ直立植栽培(普通栽培)がまさる。2)横植えにすると, 初発分けつの発生節位が低く, 各次分けつの発生時期が早い。分けつ茎の総数は常に多いが無効茎となる割合も高い。無効分けつとなるものの多くは3次分けつである。3)横植えにした稲では, 根の乾物重および生葉面積の生育初期における増加が大であるが, 出穂期前後から減少して, 直立した稲に及ばなくなる。4)単位面積あたり玄米重に有意の差はないが, 横植えのほうがやや多く, 収量構成要因からみれば, 穂数は多いが登熟歩合が低下する。
京都府立大学の論文
1966-09-01

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