胚乳の欠除及び粳胚乳の移植が糯稲の性質に及ぼす影響(農学部門)

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概要

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糯稲種実から胚乳を除去し, またそこに粳稲の胚乳を移植した場合に, 糯稲の性質がどのように変化するかを検討するために, 1957,'58及び'59年度にわたつて実験を行つた。出穂期, 稈長, 一穂粒数には胚乳の欠除あるいは胚移植の影響が認められる。二・三の例外を除くと, 一般に無処理個体にくらべて胚培養個体, 胚移植個体の順に出穂は晩くなり, 稈長は短かくまた一穂数数は減少する。また次代種実の胚乳内amyloseの含量は無処理区と変らず, 処理による種実の澱粉組成の変化はみられない。しかし, 比粘度は胚欠除, 胚移植の順に低下する。これらの変化は翌年度の植物体には再びあらわれない。このような事実からして, 胚乳の欠除または胚移植がこれらの諸特性の変動をもたらす機作は, かなり複雑であるように思われる。
京都府立大学の論文
1960-09-01

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