木材ヘミセルロースの吸湿に関する研究(第 1 報) : ヘミセルロースの定義と構造(林学部門)
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概要
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本報においては, 木材ヘミセルロースの吸湿に関する諸現象を解明するあたり, その動機, 重要性について記述し, ついで既往の研究に基いてヘミセルロースの定義および構造についての概略を記し, さらに吸湿性と関係のあるネットワーク構造について論じた。本研究の一連の実験, 測定に用いられた試料については, これが結晶性を示すネットワーク構造を有し, 乾燥状態と水溶液の間を可逆的に移行し, この際角質化現象の起らないことを確認した。さらに, 吸湿性研究に関連するヘミセルロースの構造, 組成に関する問題点を挙げ, a)木材中に存在する状態と単離した状態のヘミセルロースの関係, b)ヘミセルロースを単一の材料として取扱いうるか, 否か, c)供試試片の作成法, のそれぞれについて考察を加えた。
- 京都府立大学の論文
- 1960-09-01
著者
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