林分材積調査の時間分析(林学部門)
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概要
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林分材積調査の功程を調査するため, Snap-reading法による時間分析の応用を試みた。適用せられた林分材積調査法は次の3種である。(1)毎木調査法, (2)円形プロットによる標本調査法, (3) W. Z. P.による標本調査法。調査は面積2.6ha, 本数1982本, 44年生のスギ人工林で行われた。作業人員は全ての作業に対し3名であった。毎木調査法。上り法は下り法に比べて僅かに多くの時間を要するが, 測り落し本数ははるかに少なく, 全体として優れている。Blume-Leissによる樹高測定は, 移動時間も含めて1本当り約2分を必要とする。円形プロット法。プロットの大きさは100m^2である。プロット間の距離測定, 円形プロットの作成および樹高測定にSpiegel-relaskopが用いられたが, 非常に有効であった。1プロット当り所要時間は11分51秒であった。W. Z. P.による標本調査法。標本点の決定, 断面積測定および形状高の測定にSpiegel-relaskopが用いられた。本作業は非常に能率的で, 1標本点当り5本の標本木につき形状高の測定がなされたにもかかわらず, 所要時間は1標本点当り21分11秒であった。形状高の測定には1本当り2分を必要とする。林分材積調査に対するSnap-reading法の適用は充分有効である。
- 京都府立大学の論文
- 1960-09-01
著者
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