<一般論文>逆境から得たもの。雲仙普賢岳噴火災害から12年を迎えて : 被災地区を事例として
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
雲仙普賢岳噴火災害は大きな被害を及ぼした。従来こうした天災は,与えた被害等などのマイナス面から語られることが多い。「逆境が自己を鍛え上げる道場」だとすれば,被災という逆境の体験を梃子にプラスに好転したもの,言い換えれば「逆境から得たもの」があると仮定する。本研究では,噴火災害により過酷な避難生活を強いられた被災者の損失を否定するつもりは一切ない。ただ,噴火災害という逆境の体験を通して何を得たのかインタビュー調査により検証する。その結果は,被災者の語りのなかから,(1)同様な災害被災者に対する理解と援助,(2)被災者間の絆の強まり,(3)家族愛と郷土愛の芽生え,(4)高齢農家の農業という重労働からの解放,農業の断念と新たな道を模索する機会,(5)強さを得る,(6)社会性の向上,などの成長要素が見受けられた。
- 長崎ウエスレヤン大学の論文
- 2003-03-01
著者
関連論文
- 社会開発としての子育て支援のあり方をめぐって : タイ北部パヤオ県におけるエイズ遺児問題の発生と対応の事例から
- 大学におけるアサーティブ・トレーニングの教育効果に関する考察 : 自己信頼感の獲得を中心にして
- 異年齢集団活動が児童の発達に関わる可能性
- 危機からのスピリチュアリティの覚醒とポジティブな変容
- 地域づくりにおける地域リーダー養成のあり方をめぐって : タイNGOの若者スタッフの事例から
- タイHIV感染者のPosttraumatic Growth : NGO支援がHIV感染者のPosttraumatic Growthに果たした役割について
- Posttraumatic Growth(外傷後成長)を促すものは何か : 変容過程に視点を置いて
- 頚髄損傷者の受傷からの成長の可能性
- 障害学生支援
- 大学におけるサービスラーニングの開発に関する研究 : 概念と取り組みの状況
- 逆境から得たもの。雲仙普賢岳噴火災害から12年を迎えて : 被災地区を事例として
- 異年齢集団活動が児童の発達に関わる可能性
- 危機からのスピリチュアリティの覚醒とポジティブな変容