状態としての「健康と良好」についての諸立場に関する研究 : ドロセア E.オレムの見解に関する考察
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概要
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1. オレムは,「健康と良好」を人間の状態を説明する用語として用いている。つまり,「健康と良好」を,人間存在を説明する幾つかの状態の集まりのなかのひとつの状態という関係において用いている。2. オレムは,「健康と良好」の概念化と関連する人間存在を人格的存在としてみており,その人格的存在としての人間存在の見方に,エージェント,表象者,有機体の3つの見方を選んでいる。3. オレムの人格的存在としての人間存在の前提は,セルフケアができる人間であり,それは完成に達する人間存在である。オレムの完成した人間存在とは成人である。4. オレムは,人格的存在への過程を人格化への過程とし,個人のセルフケアもしくは依存的ケアの学習過程を人格化への過程の3相として説明する。この3相は,個人が自分自身をセルフケア・エージェントもしくは依存的ケア・エージェントとしてみなすようになり,責任をもって実施し,セルフケアもしくは依存的ケアの能力の開発と再開発に熟慮的に携わることである。この過程は,個人のセルフケアもしくは依存的ケアの学習過程としての問題解決過程である。
- 新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部の論文
- 2002-03-10
著者
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