光線空間法に適した画像のキャッシング
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概要
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光線空間法は、実写ベースのレンダリング手法の一種である。あるシーンをレンダリングするとき、この方法では、予め計算しておいた放射輝度データを組み合わせることにより、特定の視点に対応した画像(ビュー)を生成する。放射輝度データは、4 次元のスカラー場をなしている。レンダリング、すなわちビューの生成は、この4次元場から2 次元場を抽出する作業に帰着される。光線空間法は、写実的なビューの生成を可能にする一方、膨大な量のデータを必要とする。生成されるビューの解像度にも依存するが、4 次元場の大きさが数ギガバイトに及ぶことも少なくない。このため、メモリ容量の小さいコンピュータ上での実装は困難である。また、ネットワークベースのアプリケーション(VRML など)へ組み込む際にも、こうしたデータ量の多さが障害となっている。本稿では、光線空間法に適した画像のキャッシング手法を提案する。これにより、ネットワーク環境下での光線空間法の利用を可能にする。この方法は、既に生成に転送された画像を再利用し、新たに転送される画像を予測するという考えに基づいている。視点を連続的に動かしたり、ズーム倍率を連続的に変動させたりする場合、一度転送した画像が再度参照されることが多い。こうした性質を利用しながら、新たに必要とされるデータの圧縮を図る。
- 国立情報学研究所の論文
- 2000-12-20
著者
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