<原著>看護基礎教育における成人看護学の考え方
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概要
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成人看護学の変遷,本学における成人看護学の構成や教育内容,教育目標を達成するために検討,工夫してきたことを振り返ることにより,看護基礎教育における成人看護学の理念と位置づけを改めて考えた。これまで成人看護学は,ライフサイクルにおける一つの領域としての位置づけであったが,今回,本学における限られた現状の中での成人看護学の展開を振り返ったとき,ライフサイクルにおける成人期にある対象に焦点をあてた一つの看護領域であると同時に,基礎看護学を基盤に看護の考え方をさらに発展させ,他の看護領域へとつなげていくための基礎看護学に直結した各看護領域のベースとしての位置づけとして考えられた。現在,成人看護学が果たしている教育内容は,1,健康問題をもつ対象理解に向けての知識の統合。2,臨地実習において思考過程と看護の考え方を発展させること。3,一人の患者を受け持つことによって,看護者としての自己成長。があげられた。また成人看護学の現状と今日の医療や社会の変化から,今後成人看護学がめざす内容として,看護の対象である人間を一人の生活体としてとらえることや看護は疾病を持っている人だけでなくすべての人,そして人々の生活しているすべての場において,より健康に,Quality of lifeを目指してヘルスプロモーションの考え方や医療保健,福祉の連携などが浮かび上がってきた。
- 新見公立短期大学の論文
- 1999-12-25
著者
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