緊急避難としてのENBDの活用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
胆膵領域の内視鏡的治療は,ガイドワイヤーを使用して,その誘導下にさまざまな処置具を挿入して行うことが主流である.ENBDは,その基本ともいえるもので,カニュレーションの技術があれば,通常はガイドワイヤーとドレナージチューブ以外の特別な処置具やESTなどの処置は不要であり,比較的容易な手技である.一方,閉塞性黄疸に対する緊急的処置あるいは術前の減黄目的,胆汁細胞診の胆汁採取ルート,胆道損傷に対する保存的治療の一つなどとしても汎用されており,非常に有用性が高い.本稿では,ERCPを指導医とともに行っている比較的初心者を念頭にその手技について解説した.熟練者の実際の手技をみている者であればさほど難しいものではないが,重要なことは,常に主乳頭とスコープが離れすぎないように気をつけることと,乳頭あるいは胆管に対して愛護的に対処することである.また,ENBDの応用手技もあり,長所と短所をよく理解して活用してほしい.
- 2010-10-20
著者
-
神澤 輝実
東京都立駒込病院内科
-
江川 直人
東京都立駒込病院内科
-
安食 元
東京都立駒込病院 消化器内科
-
神澤 輝実
東京都立駒込病院
-
江川 直人
東京都立駒込病院
-
宅間 健介
東京都立駒込病院内科
-
神澤 輝美
東京都立駒込病院内科
-
安食 元
東京都立駒込病院内科
関連論文
- 上部消化管出血に対するスムーズな内視鏡的止血処置のコツ
- 自己免疫性膵炎患者の膵内外分泌機能と唾液腺機能 : ステロイド治療前後の変化
- 消化吸収不良の治療に高力価パンクレアチン製剤が有効であった慢性膵炎の1例
- 自己免疫性膵炎に合併した糖尿病の経過におよぼすステロイド治療の影響 : 全国実態調査の結果より
- 自己免疫性膵炎と膵癌の鑑別のポイント
- SF-077-5 小児胆管径の基準値に関する検討 : 日本膵・胆管合流異常研究会診断基準検討委員会報告第1報(小児外科:良性疾患,サージカルフォーラム,第109回日本外科学会定期学術集会)
- 自己免疫性膵炎診断基準の改訂案
- 自己免疫性膵炎と膵臓癌との鑑別方法
- 進行胆嚢癌に対するゲムシタビン全身化学療法と温熱・化学・放射線療法(三者併用療法)の治療成績の比較
- 慢性膵炎の合併症と長期予後