生乳中の酵母検出率と酵母数の季節変動
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概要
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生乳中の酵母の動態を明らかにすることを目的として,帯広畜産大学と近郊の酪農家3戸で飼養している健康なホルスタイン種乳牛(体細胞数1×105cfu/ml以下)の乳頭表皮,分房乳,バルク乳およびローリー乳中の酵母数の月別変動について調べた.各試料は1999年7月から2000年6月までの1年間,それぞれ毎月1回ずつ採取した.生乳中の酵母の検出率と平均酵母数はそれぞれ順に,乳頭表皮では70.1%,52cfu/cm2,分房乳は47.9%,1.8cfu/ml,バルク乳は100%,28cfu/mlおよびローリー乳では100%,66cfu/mlであった.乳頭表皮および各種類の生乳中において90%以上を占める酵母数の水準は,乳頭表皮が150cfu/cm2以下(90.8%),分房乳が10cfu/ml以下(94.4%),バルク乳が100cfu/ml以下(97.8%)およびローリー乳が150cfu/ml以下(91.7%)であると考えられた.生乳中の酵母数は夏から秋期に高く,冬から春期に低くなる季節的な変動傾向が認められた.健康な乳牛の分房乳中では,主な乳房炎起因菌(C. parapsilosis, C. lambica, C. catenulata, C. rugosa)は夏期に検出されたが,冬から春期には検出されなかった.
- 社団法人日本畜産学会の論文
- 2003-11-25
著者
-
中村 正
帯広畜産大学畜産学部
-
浦島 匡
帯広畜産大学大学院畜産学研究科食品衛生学講座
-
中村 正
帯広畜産大学食品科学研究部門畜産食品科学ユニット
-
荒井 威吉
帯広畜産大学畜産学部
-
仙田 晶嗣
岩手大学大学院連合農学研究科
-
荒井 威吉
帯広畜産大学大学院畜産学研究科食品衛生学講座
-
荒井 威吉
帯広畜産大学 畜産学部
-
浦島 匡
帯広畜産大学生物資源科学
-
浦島 匡
帯広畜産大学畜産学部
-
浦島 匡
帯広畜産大・生物資源化学
-
中村 正
帯広畜産大学生物資源科学科
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