稲わら多給与下のホルスタイン種去勢牛における第一胃刺激用具の投与が消化率および第一胃内発酵性状に及ぼす影響

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濃厚飼料多給条件下の肉牛において，給与飼料中の繊維含量を日本飼養標準で肥育前期の目安として示された程度となるように稲わらを給与したときの第一胃刺激用具（RF）の投与が消化率および第一胃内発酵性状に及ぼす影響について検討した．供試牛にはホルスタイン種去勢雄牛8頭（平均体重318kg）を用いた．試験はRFの投与の有無により各4頭ずつ割り当てた後，稲わらの切断長の違いによりそれぞれ2頭に割り振って反転させて実施した．RFを投与した供試牛には1頭当たり3個のRFを投与した．飼料は市販配合飼料と稲わら（切断長 ; 2cmと30cm）を用いた．飼料の給与量は増体日量1.4kgを充足する可消化養分総量の要求量とし，飼料中の細胞壁構成物質（OCW）含量が乾物換算で30％となるように市販配合飼料と稲わらの給与割合を調整した．各成分消化率および栄養価については，RFの有無および稲わらの切断長による違いがなかった．第一胃内のpH，アンモニア態窒素濃度，総揮発性脂肪酸濃度およびその組成は，各調査時において無投与とRF投与の処理間に大きな違いが認められなかった．これらの結果から，肥育体重が350kg以下の肉牛において，飼料中のOCW含量を乾物で30％程度になるように2cm以上の稲わらを給与した飼料条件下では，消化率および第一胃内の発酵性状に及ぼすRF投与の影響はほとんどないことが確認された．
社団法人日本畜産学会の論文
2003-11-25

稲わら多給与下のホルスタイン種去勢牛における第一胃刺激用具の投与が消化率および第一胃内発酵性状に及ぼす影響

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