見島牛母系のミトコンドリアDNAの D-loop 多型解析による遺伝的多様性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1995年, 見島に飼育されていた雌牛頭数は89頭で, これらは6つの母系に分類された. 6系統のうち5系統から各2頭ずつ選び, ミトコンドリアDNAのD-loop領域における塩基配列を調べた結果, その変異から見島牛母系は2つのハプロタイプに分類された. すなわち, よしまき系, かめきち系, たかただ系の3系統はM1に, みまつ系, しらうめ系の2系統はM2に分類された. このように見島牛母系5系統は2つの遺伝子型に集約され, 遺伝的多様性はきわめて小さいことが明らかになった. M2に分類された母系の遺伝子頻度は, 見島牛雌牛全体の14.6%を占めるに過ぎず, 早急の保護対策が必要であると思われる.
- 2002-05-25
著者
-
細井 栄嗣
山口大学農学部
-
細井 英嗣
山口大学農学部
-
篠田 稔彦
山口県畜産課
-
小澤 忍
山口大学農
-
師 嘉
The United Graduate School of Agricultural Sciences, Tottori University
-
師 嘉
山口大学農学部
-
原田 佳典
全国農業組合連合会
-
三宅 俊三
山口県農林部
-
阪田 昭次
山口県中部農林事務所
-
師 嘉
The United Graduate School Of Agricultural Sciences Tottori University
-
Hosoi Eiji
Department Of Biological And Environmental Sciences Faculty Of Agriculture Yamaguchi University
-
小澤 忍
山口大 農
-
篠田 稔彦
山口県畜産試験場
関連論文
- ニホンジカに対する改良型テキサスゲートの通行制限効果
- ニホンジカに寄生するタイレリアにみられたp33/34遺伝子の変異(寄生虫病学)
- 山口県西部のニホンジカのマダニ寄生状況(寄生虫病学)
- 見島牛の飼養実態 : 飼育者のアンケートからみた問題点と展望
- 牛床面積が肥育牛の行動と産肉性に及ぼす影響
- 山口県西部におけるニホンジカ(Cervus nippon)の摂取植物種および反芻胃内消化様相の季節間差異
- 見島牛母系のミトコンドリアDNAの D-loop 多型解析による遺伝的多様性
- イノシシは何を食べているのか
- ミトコンドリアDNA多型解析に基づく中国青海黄牛と黒毛和種との系統関係
- 山口県西部におけるニホンジカの食草種および消化動態の季節変動
- シバ(Zoysia japonica Steud.)の刈り取り高さおよび刈り取り頻度が茎葉の乾物収量とほふく茎の貯蔵性炭水化物含有量に及ぼす影響
- 反芻家畜の採食戦略(コロラド州立大学での研究から)(第16回家畜行動に関する小集会報告)
- シバの一般成分および炭水化物成分とそのヤギによる消化率
- 黒毛和種去勢牛の産肉性に及ぼすビタミンAの影響
- Phylogenetic relationship of the southern Japan lineages of the sika deer (Cervus nippon) in Shikoku and Kyushu Islands, Japan
- Distribution of two distinct lineages of sika deer (Cervus nippon) on Shikoku Island revealed by mitochondrial DNA analysis
- ニホンリス生息調査及びヤマネ巣箱調査において確認された哺乳類と鳥類
- 牧草の加熱処理が第一胃内における飼料中ミネラル(銅および亜鉛)溶出率に及ぼす影響 : 人工消化試験法による検討
- 肉用牛の採食量に及ぼす品種,放牧地条件の影響
- ムシモールおよびエルファゼパム投与がメンヨウの採食行動に及ぼす影響
- 血清蛋白質型4座位による無角和種(B1)の遺伝的分析
- 山口県周南市鹿野地域における巣箱を利用したヒメネズミの繁殖について
- ためフン場におけるタヌキの行動について
- Reproductive activity of the small Japanese field mouse (Apodemus argenteus) in Yamaguchi Prefecture, Japan