内臓癒着を伴うマダイ仔魚の大量死の病理
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概要
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広範な内蔵癒着を伴うマダイの仔魚の大量死の1事例を病理組織学的に検討した。 大量死は孵化後20―30日の間に発生し, 死亡率は90%以上に達した。 羅病魚では腸上皮におけるブレッブ形成と萎縮, 肝臓および膵臓の萎縮, 内蔵癒着に伴う腹腔の消失など, 顕著な病変が観察されたが, 内蔵諸器官, 皮膚, 鰓, 心臓および神経組織にはバクテリアやウイルス侵襲像は認められず, 真菌や寄生虫も観察されなかった。 近年, 上記のそれと類似の病理像を呈するマダイ仔魚の大量死は種苗生産現場で時折発生しており, 原因の究明が求められている。
- 日本魚病学会の論文
- 1998-10-20
著者
-
金井 欣也
長崎大学水産学部
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吉越 一馬
Faculty Of Fisheries Nagasaki University
-
金井 欣也
Graduate School of Marine Science and Engineering, Nagasaki University
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吉越 一馬
Graduate School of Marine Science and Engineering, Nagasaki University
-
MOBIN S.
Graduate School of Marine Science and Engineering Nagasaki University
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MOBIN S.
School of Marine Science and Engineering Nagasaki University
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金井 欣也
School of Marine Science and Engineering Nagasaki University
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吉越 一馬
School of Marine Science and Engineering Nagasaki University
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