高圧処理を利用した家畜内臓肉の殺菌
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概要
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牛レバー,ミノ,センマイ,シマ腸,鶏レバー,砂肝などの家畜内臓肉を安全に生食できるようにするため,高圧処理による殺菌効果を検討すると共に,処理前後の内臓肉の官能評価を行い,以下の結果を得た.(1)6種類の家畜内臓肉に,大腸菌,サルモネラ,黄色ブドウ球菌をそれぞれ101〜107CFU/gの菌数を接種し高圧処理した結果,最も耐圧性の高い黄色ブドウ球菌でも400MPa・10分,6回の繰り返し処理により検出されなくなった.(2)細菌を接種していない場合の3種類の細菌は,300MPa・30分の高圧処理で検出されなくなった.(3)殺菌効果の面でのより安全を見込んで,牛レバー,センマイ,鶏レバー,砂肝を400MPa以上の高圧で処理し,処理前後の内臓肉について生食での官能評価(5%有意水準での有意差検定)を行った結果,400MPaの処理では色は悪くなったが,柔らかさ,美味しさには有意の差は認められなかった.500MPaの処理では色,柔らかさ,美味しさ共に明らかに悪くなった.
- 2006-12-15
著者
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森 孝夫
武庫川女子大学生活環境学部・食物栄養学科
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上中 登紀子
武庫川女子大学
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薮野 裕次郎
エスフーズ(株)開発センター
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鷲見 桂一郎
エスフーズ(株)開発センター
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上中 登紀子
武庫川女子大学生活環境学部・食物栄養学科
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