異なる種類のペプチドおよびコラーゲンの腸管壁通過現象

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本実験では,実験1としてホエイペプチドと大豆ペプチドのラット翻転腸管による腸管壁通過現象の比較検討を行った.また,実験2として強制運動を行わせたラットを用い,コラーゲンペプチドの腸管壁通過現象について検討を行った.すなわち,実験1では,ラットの翻転腸管の粘膜側にホエイペプチドおよび大豆ペプチドを添加した場合,紫外部吸光度増加面積およびアミノ酸分析の成績から,両者ともに腸管壁を通過したことが認められた.なお,この両ペプチドの腸管壁通過を比較した場合,ホエイペプチドが大豆ペプチドより有意に高値を示し,ホエイペプチドの方が大豆ペプチドよりも腸管壁を通過しやすいことを示していた.次に,実験2の強制運動を行ったラットでは,体重の増加に抑制がみられ,臓器重量からも運動による生体への影響が認められた.また,Training群とControl群における翻転腸管の粘膜側にコラーゲンペプチドを添加した場合には,両群ともにコラーゲンペプチドが腸管壁を通過していた.しかし,この両群のコラーゲンペプチドの腸管壁通過現象には有意の差は認められなかった.したがって,コラーゲンペプチドが腸管壁を通過することは明確であったが,強制運動による腸管壁通過現象には著明な影響はみられなかった.
日本体力医学会の論文
2003-02-01

異なる種類のペプチドおよびコラーゲンの腸管壁通過現象

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