瀬戸内海南東部海域での有毒渦鞭毛藻Alexandrium tamiyavanichii による二枚貝の最初のPSP毒化
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概要
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1999年12月初旬,瀬戸内海南東部海域においてAlexandrium tamiyavanichii が発生し,養殖アカガイ,天然ムラサキイガイが麻痺性貝毒(PSP)で毒化した.A. tamiyavanichii は,Gonyautoxin (GTX)-2, GTX3とGTX4を 83 mol% 含有していた.毒化した養殖アカガイは,GTX2, GTX3を主成分とし,2か月間の出荷規制の後半にGTX3の減少に伴いSTX含量が上昇した.可食部の毒量変化を臓器別に調べたところ,鰓でのPSPの減少が著しかった.一方,ムラサキイガイのPSP毒組成は,A. tamiyavanichii の毒組成に類似していた.ムラサキイガイのPSP解毒代謝速度は,アカガイより速く,1週間で規制値を下回り,中腸腺以外の内臓器官での減毒が速やかに進行した.
- 公益社団法人 日本食品衛生学会の論文
- 2002-02-25
著者
-
西堀 尚良
四国大学短期大学部生活科学科
-
西尾 幸郎
四国大学短期大学部生活科学科
-
松岡 聡
香川県赤潮研究所
-
橋本 多美子
四国大学短期大学部
-
野口 玉雄
長崎大学水産学部
-
吉松 定昭
香川県赤潮研
-
NOGUCHI Tamao
Tokyo Health Care University
-
Noguchi Tamao
Faculty Of Fisheries Nagasaki University
-
Noguchi Tamao
Graduate School Of Marine Sciences And Engineering Nagasaki University
-
三木 一男
香川県衛生研究所
-
NISHIBORI NAOYOSHI
Shikoku University Junior College
-
Noguchi T
Tokyo Health Care University
-
HASHIMOTO Tamiko
Shikoku University Junior College
-
MATSUOKA Satoshi
Akashiwo Research Institute of Kagawa Prefecture
-
YOSHIMATSU Sada-aki
Akashiwo Research Institute of Kagawa Prefecture
-
MIKI Kazuo
Kagawa Prefectural Institute of Public Health
-
NISHIO Sachio
Shikoku University Junior College
-
野口 玉雄
Faculty of Fisheries, Nagasaki University
-
橋本 多美子
Shikoku University Junior College
-
西尾 幸郎
Shikoku University Junior College
-
西堀 尚良
Shikoku University Junior College
-
西尾 幸郎
四国大学短期大学部
-
西堀 尚良
四国大学短期大学部
-
松岡 聡
Akashiwo Research Institute of Kagawa Prefecture
-
吉松 定昭
Akashiwo Research Institute of Kagawa Prefecture
-
三木 一男
Kagawa Prefectural Institute of Public Health
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