マウスにおいてグルコサミンおよびコンドロイチン硫酸はワルファリンの抗凝固能を増強しない
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概要
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グルコサミン(G)とコンドロイチン硫酸(CS)がワルファリンの抗凝固能に与える影響を肝CYP系に着目してマウスのin vivo実験系で検討した.GとCSは飼料中に0.3%および1% (w/w)で添加し,マウスに2週間摂餌させ,最後の2日間ワルファリンを投与した.GとCSの一日摂取量は,0.3%群では443 mg/kgと464 mg/kg,1%群では1,523 mg/kgと1,546 mg/kgであった.その結果,GとCSはいずれもワルファリンの抗凝固能を増強せず,肝CYP系にも影響しなかった.以上の結果から,GとCSは,それら自身では肝CYP誘導を介したワルファリンの抗凝固能の増強は起こさないことが示唆された.
- 公益社団法人 日本食品衛生学会の論文
著者
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佐藤 陽子
独立行政法人 国立健康・栄養研究所
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千葉 剛
独立行政法人 国立健康・栄養研究所
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横谷 馨倫
独立行政法人 国立健康・栄養研究所 情報センター
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中西 朋子
独立行政法人 国立健康・栄養研究所 情報センター
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梅垣 敬三
独立行政法人 国立健康・栄養研究所 情報センター
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