Geranylgeranylacetoneのメラニン生成抑制作用―B16メラノーマ培養細胞による生化学的研究―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Geranylgeranylacetone(GGA)および類縁化合物(Geraniol,Farnesol,Geranylacetone,Farnesylacetone,Gefaronate)のチロシナーゼ活性阻害およびB16メラノーマ培養細胞に対するメラニン生成抑制作用について検討した.GGAおよび類縁化合物のチロシナーゼ活性阻害作用(L-Dopa→Dopa-quinone)は,3.0×10-3Mにおいてすべて認められなかった.一方,GGAのB16メラノーマ細胞に対するメラニン生成抑制作用は,細胞増殖阻害を示さない低濃度(9.0×10-6M)で無添加に比べて20%の抑制を示した.また,eumelaninおよびpheomelaninを測定した結果,eumelanin/pheomelaninの比は0.22から0.05まで低下していた.一方,その他の類縁化合物にはメラニン生成抑制作用は認められなかった.GGA添加によるB16メラノーマ細胞内チロシナーゼ活性を測定したところチロシナーゼ活性はコントロ―ルに比べT1およびT3ともに減少していた.このことからGGAは,細胞内チロシナーゼの合成を抑制していることが示唆された.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文
著者
-
森田 豊
エーザイ株式会社
-
酒井 達
エーザイ株式会社研究開発本部
-
佐藤 加名
エーザイ株式会社研究開発本部
-
中谷 一泰
昭和大学薬学部
-
中条 茂男
昭和大学薬学部
-
日比 孝
エーザイ株式会社研究開発本部製品研究部
-
田中 智英
エーザイ株式会社研究開発本部製品研究部
-
中条 茂男
昭和大学薬学部生物化学教室
-
大沢 重光
エーザイ株式会社研究開発本部製品研究部
関連論文
- P-463 チョコレート風味の口腔内速崩錠(チョコレット)の開発に関する研究 (No.4) チョコレット・プラセボ錠の調製と製剤物性の評価 (2)
- 癌化学療法時にみられる口内炎発症予防を目的としたメシル酸カモスタット口腔内崩壊錠の調製と評価
- 日本人の若年成人におけるインターロイキン-1遺伝子多型と歯周病変との関連性
- A-16-9 : 10 ヒト単球において歯周病原性細菌由来のLPSと蛋白合成阻害剤が誘導するアポトーシスにはCaspase-3が関与している
- A-6-9 : 50 若年者におけるインターロイキン-1遺伝子異変と歯周炎の罹患状況
- 転写因子AP-1を介するブファリンによるアポトーシス誘導
- 血小板放出(proplatelet formation : PPF)因子の探索
- PACAPによる神経細胞死防御とその分子制御機構
- ブファリンによるMAPキナーゼカスケードの活性化とアポトーシス誘導
- ヒト白血病細胞におけるブファリンにより誘導されるアポトーシス関連遺伝子の解析
- 正常アストロサイトにおけるβ-synucleinの発現 : 細胞培養ならびに免疫組織化学による検討
- チルドロネートは破骨細胞のチロシンホスファターゼ活性を阻害し、骨吸収を抑制する
- 甘味タンパク質クルクリンの大腸菌における発現および組換え体の構造と活性(第30回味と匂のシンポジウム)
- 甘味誘導タンパク質ミラクリンの酵母における発現
- 耐熱性甘味タンパク質マビンリンのcDNAクローニングおよび大腸菌における発現 : 植物
- 甘味誘導タンパク質ミラクリンのcDNAクローニング
- バリアフリー製剤の現状 : 速崩壊型錠剤を中心に
- Retinol-Induced Protein Phosphorylation and Emergence of a New Protein Species in Endothelial Cells
- 6. 検定菌の凍結保存 : 凍結保存菌による医薬品製剤の防腐防黴試験(微生物,セミナー「生物遺伝子資源の保存」)
- 抗癌剤・抗神経変性剤・味覚変換剤開発のための基礎研究
- アポト-シスを標的とした治療薬 (10月第5土曜特集 アポト-シス) -- (アポト-シスと治療--アポト-シス制御への試み)
- がん細胞のアポトーシスにおける情報伝達機構
- Induction of Differentiation of Human Leukemia Cells by Various Combinations of Cytokines and Low-Molecular-Weight Inducers
- カゼインキナ-ゼ2の新しい展開
- Calculation of Membrane Potential in Synaptosomes with Use of a Lipophilic Cation (Tetraphenylphosphonium)
- Effects of Vitamin D_3 and Related Compounds on Angiotensin Converting Enzyme Activity of Endothelia Cells and on Release of Plasminogen Activator from Them
- Characterization of Cell-Surface Material Released from AH-66 Hepatoma Ascites Cells into an Isotonic Solution
- Isolation of Serine, Glutamic Acid, and Glycine-Rich Nonhistone Proteins from Bovine Cerebral Cortex
- Changes in Histone H1 Phosphorylation during Differentiation of Mouse Myeloid Leukemia Cells
- Cell Surface Radiolabeling of the Carbohydrate Moieties of the Plasma Membrane Major Glycoprotein of AH-66 Hepatoma Ascites Cells
- 癌細胞に対する新規な分化・アポト-シス誘導剤
- 神経特異的タンパク質,シヌクレインとPNP14の神経変性疾患における新たな展開 - パーキソン病との関連 -
- アポトーシス誘導への情報伝達 : MAPキナーゼ経路の関与
- GGOの誘導するアポトーシスにおける細胞内カルシウムイオン濃度の変動
- PNP 14ファミリータンパク質の細胞内分布
- グルタミンリピートの神経変性疾患への関与
- 180kDa粗面小胞体膜タンパク質はリボゾームレセプター
- Geranylgeranylacetoneのメラニン生成抑制作用―B16メラノーマ培養細胞による生化学的研究―