食酢汚染菌Gluconacetobacter xylinus の増殖に及ぼす食酢成分の影響
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概要
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厚膜を形成するGluconacetobacter xylinusが生育しにくい食酢設計のために,米酢について検討した.酵母エキスとポリペプトンを含む米酢モデル培地を用い,米酢中の主要成分であるエタノール (EtOH),酢酸,グルコース (GC) およびグルコン酸 (GA) の濃度を変えて本菌の厚膜の形成を追跡し,次にその形成が遅れた組成を示す米酢を実際に試作した.その結果,酢酸を4.4%含む場合は,残留EtOHを0%,GCを10%とし,活性炭処理を組み込むことで,市販米酢(4.4%酢酸含有)の約2倍まで厚膜形成できない期間を延長できた.一方,酢酸より抗菌性が劣るとされるGAであっても,濃度が56%の領域であれば,EtOHを0%,GCを10%とし,活性炭処理を行うことで,酸度4.5%の米酢の場合,最も厚膜形成が遅い市販米酢並みに厚膜形成を抑制できた.
- 日本食品微生物学会の論文
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