長鎖アルキル基を有するカリックスアレンの合成と性質
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概要
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<I>p-n</I>-オクチル, <I>p</I>-ノニル, あるいは<I>p-n</I>-ドデシルフェノールとホルムアルデヒドを, キシレン溶媒中カ性ソーダ存在下で加熱すると長鎖アルキル基を有するカリックスアレンが生成した。これらは, 8, 7および6核体の混合物であり, 各同族体を単離することができた。<SUP>1</SUP>H NMR, IR, UVスペクトルより, 分光学的特性は置換アルキル基の影響よりも核体数の影響を著しく受けることが明らかとなった。長鎖アルキルカリックスアレンも<I>t</I>-ブチルカリックスアレンと同様, フェノール性OH間の強い分子内水素結合が認められた。長鎖アルキル基の導入は, カリックスアレンの分子間力を弱め, 融点低下ならびにクロロホルムやベンゼン中での溶解性の増大が見られた。カリックスアレン合成反応に対して触媒の種類とモル比の影響が大きく, カ性ソーダまたはカ性カリをモル比 (MOH/フェノール) 0.5で用いると, オクチル, ノニル, ドデシルカリックスアレンがそれぞれ収率90%, 60%, 55%で得られた。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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