肝動脈門脈短絡に連続する巨大門脈瘤・直腸静脈瘤を有したB型肝硬変の1治療例
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概要
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症例は56歳男性.過去の肝生検に起因する肝動脈門脈短絡と連続する74 mm大の門脈瘤治療のため2004年4月に当院を再受診した.B型肝硬変であり,脾腎短絡路や拡張した下腸間膜静脈(IMV),それに連続する骨盤腔内を占める拡張した直腸静脈叢,腫瘤状の直腸静脈瘤など複数の遠肝性側副血行路が併存していた.2004年7月に右肝動脈に対してcoilingを施行し,その後異時的に開腹下IMV離断術,脾腎短絡路に対するB-RTOを追加施行した.2009年1月に直腸静脈瘤破裂後に施行した内視鏡的直腸静脈瘤結紮術により直腸静脈叢の血栓形成を認め,その後の血管造影ではIMV血流は求肝性を示した.2013年5月の腹部CT検査ではIMVの再拡張や直腸静脈叢の拡張は認めていない.本例は約4年半にわたるA-P shunt・遠肝性側副血行路治療により門脈血行動態の著しい改善と段階的な肝合成能の改善を認めており,集学的治療が奏功した貴重な症例と考え報告した.
- 一般社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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今村 潤
がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科
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高木 康伸
がん・感染症センター都立駒込病院放射線科
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佐伯 俊一
がん・感染症センター 都立駒込病院肝臓内科
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鎌田 憲子
がん・感染症センター都立駒込病院放射線科
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林 星舟
がん・感染症センター 都立駒込病院肝臓内科
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木村 公則
がん・感染症センター 都立駒込病院肝臓内科
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遠藤 佑香
がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科
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剛﨑 有加
がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科
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