NBIを用いた門脈圧亢進症の内視鏡診断:—食道胃静脈瘤編—
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概要
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NBI併用内視鏡を用いて食道胃静脈瘤の形成過程とその所見について検討した.食道静脈瘤は主として粘膜固有層浅部,固有層深部,粘膜下層の3層を走行する静脈の拡張により形成され,それぞれの血管走行やその拡張程度の違いにより内視鏡所見の異なる静脈瘤として観察されている.またRCsignは粘膜下層に存在する静脈瘤自体の屈曲蛇行あるいは局所的な嚢状拡張,その上方に位置する粘膜固有層の血管(主として柵状血管)の拡張あるいはその屈曲蛇行により形成されている.一方,胃静脈瘤は主として粘膜下層の静脈が拡張して形成されており,粘膜表層部の欠損あるいは菲薄化,びらん面,潰瘍面,斑状発赤は胃静脈瘤出血を予知する内視鏡所見と考えられる.これら食道胃静脈瘤の内視鏡所見の解析にはNBI併用内視鏡は有用なツールである.
- 日本門脈圧亢進症学会の論文
著者
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木村 公則
がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科
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今村 潤
がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科
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佐伯 俊一
がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科
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林 星舟
がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科
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佐伯 俊一
がん・感染症センター 都立駒込病院肝臓内科
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林 星舟
がん・感染症センター 都立駒込病院肝臓内科
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木村 公則
がん・感染症センター 都立駒込病院肝臓内科
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