P7-01 ステロイド抵抗性の筋炎におけるγグロブリン大量点滴静注療法の有効性の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
背景:難治性の皮膚筋炎(DM),多発性筋炎(PM)に対し,γグロブリン大量点滴静注療法(IVIG)が有効であることが報告されているが,しばしば再燃することが知られている.目的:ステロイド治療抵抗性の筋炎に対してIVIGを施行した17例について,再燃と関連する因子を見出すことを目的とした.IVIG治療後にCKが低下し,再上昇のない場合を寛解,CKの再上昇を認めた場合を再燃と定義した.結果:17例の平均年齢55.1歳,平均罹病期間25.8ヶ月,IVIG治療前の平均CK 555 IU/L,IVIG治療1ヶ月後の平均CK 273 IU/Lであった.17例中,IVIGの寛解例が12例(DM6例,PM6例),再燃例が5例(DM1例,PM4例)であり,再燃例は全例IVIG治療後12箇月以内に再燃を認めた.寛解例は,12例中,9例が診断時に心筋逸脱酵素の上昇を認め,7例は治療後低下(2例は治療後未検).再燃例は,5例中4例が診断時に心筋逸脱酵素上昇を認め,治療後も心筋逸脱酵素の上昇が有意に高頻度に残存していた(p<0.05).結語:再燃例は,PMが多く,心筋逸脱酵素が低下しない症例が有意に多かった.IVIGの無効因子として,心筋逸脱酵素の持続高値は有用である可能性が示唆された.
著者
-
高桑 由希子
聖マリアンナ医科大学リウマチ膠原病アレルギー内科
-
尾崎 承一
聖マリアンナ医大横浜市西部病院リウマチ・膠原病内科
-
山田 秀裕
聖マリアンナ医大 医
-
大岡 正道
聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
-
吉岡 拓也
聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
-
大慈彌 久絵
聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
-
村上 義彦
聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
-
内田 晶子
聖マリアンナ医科大学病院 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
-
品川 尚志
聖マリアンナ医科大学病院 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
-
石森 加奈
聖マリアンナ医科大学病院 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
-
村上 義彦
聖マリアンナ医科大学病院 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
-
高桑 由希子
聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
関連論文
- 199 治療抵抗性の抗リン脂質抗体症候群を呈したホスファチジルセリン・プロトロンビン抗体単独陽性の一例(自己免疫性疾患・免疫不全症2,一般演題,第21回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 血管炎症候群の診療ガイドライン(ダイジェスト版,循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2006-2007年度合同研究班報告))
- 血管炎症候群の診療ガイドライン(循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2006-2007年度合同研究班報告))
- 血管炎症候群の診療ガイドライン
- 厚生労働省厚生科学特定疾患・難治性血管炎に関する調査研究報告
- 慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)の経過中に多発性筋炎を発症したと考えられる一例
- MS36-6 対称性脂肪萎縮をきたした全身性エリテマトーデスの一例(膠原病と類似疾患4,第59回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- 肝侵襲モデルにおける血中HMGB-1動態とSIRS患者におけるHMGB-1の臨床的意義(第105回日本外科学会定期学術集会)
- PS-051-2 肝阻血モデルと肝虚血再潅流モデルにおけるHMGB-1の役割
- 90%肝阻血モデルにおけるHMGB-1の意義とAnti-HMGB-1 Ab.の治療効果
- 敗血症・多臓器不全患者における血中HMG1値測定の試み
- MPO-ANCA関連血管炎の予後予測因子の探索
- 血管炎と抗好中球細胞質抗体
- 慢性関節リウマチにおけるメトトレキサート(MTX)およびサラゾスルファピリジン(SASP)長期投与例の検討
- MS35-8 膠原病加療中に画像上腹腔内遊離ガスを指摘された2例(膠原病と類似疾患3,第59回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- MS25-#4 当院におけるWegener肉芽腫症13症例の検討(膠原病と類似疾患2-肺病変を中心に-,第59回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- MS24-5 ステロイド,シクロフォスファミド,血漿交換の併用にもかかわらず腎不全に至ったWegener肉芽腫症の一例(膠原病と類似疾患1,第59回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- 206 心タンポナーデをきたしたリウマチ性心外膜炎の一例(自己免疫性疾患・免疫不全症3,一般演題,第21回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 難治性血管炎の新規治療法
- ミノサイクリンにより関節炎と閉塞性細気管支炎がともに改善した慢性関節リウマチの1症例
- I. 肺病変 2.間質性肺炎
- ダウノルビシンのヒト白血病細胞アポトーシス誘導に対する PGE_1 の抑制効果
- プロテオミクス・ペプチドミクスによるリウマチ性疾患関連分子の探索
- 多発性腎梗塞を併発したループス抗凝固因子陽性の全身性エリテマトーデスの1症例
- 膠原病ないしその類縁疾患と鑑別が困難であったMunchausen症候群の3例
- 4. 多発性筋炎/皮膚筋炎に合併する間質性肺炎の臨床病理学的研究と新しい治療戦略
- ペントキシフィリンにより寛解した慢性関節リウマチの1例
- 皮膚潰瘍に対するペントキシフィリンとリポPGE_1契機に間質性肺炎が改善した皮膚筋炎の1例
- 2. 多発性筋炎/皮膚筋炎に合併する急性間質性肺炎の病理学的検討と新しい治療の試み (11 膠原病の難治性病態と治療 : 心・血管・肺病変)
- 抗リウマチ薬開発の現状と将来展望
- アレルギー・ 膠原病とその合併症への対応
- 診断と治療の実際 : 4. 血管炎
- 血管炎症候群の病態と治療の新しい考え方
- 血管炎症候群の病態と治療
- FDG-PETを契機に大型血管炎の合併を診断し得たリウマチ性多発筋痛症の1例
- ANCA関連血管炎の前向き臨床研究 : JMAAV
- 中小型血管炎の新展開-序文にかえて
- 慢性関節リウマチに伴う肺病変-胸部単純X線撮影とCTによる検討-
- 診療科の壁を越える共通語-IL-6を例として
- S10-3 血管炎 : マーカーの見方,治療法の選択(膠原病治療の現状と評価, 第19回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 血管炎症候群の診断と治療Update
- 第34回日本臨床免疫学会総会の開催にあたって
- 血管炎症候群の診断と治療Update(教育講演2,第18回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 抗好中球細胞質抗体と血管炎診療の新展開
- 血管炎-最近の考え方と治療
- 5 ANCA関連血管炎 : その病因と治療
- 血管炎-最近の考え方
- 高用量エチドロネートが関節周囲の石灰沈着に対して有効であった塩基性リン酸カルシウム (BCP) 結晶沈着症の1例
- 血管炎症候群
- 慢性進行性の筋炎を合併した原発性シェーグレン症候群の一例
- 血管障害
- P136 IVCYが有効であった間質性肺炎,心外膜炎を合併した全身性強皮症,シェーグレン症候群の一例(自己免疫疾患,ポスターセッション,第24回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- P135 治療抵抗性間質性肺炎を合併した成人Still病の一例(自己免疫疾患,ポスターセッション,第24回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 感染性心内膜炎との鑑別に苦慮した大動脈2尖弁を伴う巨細胞性動脈炎の1例
- EL4 ANCA関連血管炎 : その病態・診断・治療(教育講演4,第62回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- P9-18 腫瘍随伴症候群としてのpalmar fasciitis and polyarthritis syndromeの一例
- P9-03 全身性エリテマトーデスの寛解期にLupus mesenteric vasculitis様所見を呈した3症例の検討
- P7-01 ステロイド抵抗性の筋炎におけるγグロブリン大量点滴静注療法の有効性の検討
- 3.血管炎症候群の病態と治療
- Chronic administration result of loxoprofen sodium for chronic articular rheumatism patient from the viewpoint of Quality of Life.
- Development of antirheumatica and its clinical evaluation. Present state of antirheumatica development and future prospects.