細胞内寄生体の増殖抑制機構 : インターフェロン-γによるindoleamine 2, 3-dioxygenase (IDO)遺伝子発現調節機構
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概要
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indoleamine 2, 3-dioxygenase (IDO)はインターフェロン(IFN)-γによって多くの細胞種に誘導され,Chlamydia psittaci, Toxoplasma gondiiなどの細胞内寄生体の増殖を抑制することが知られている。われわれはグリオブラストーマ細胞株T98Gを用いて,IFN-γがチロシンキナーゼを活性化し,その後Cキナーゼの活性化および細胞内Ca2+濃度の上昇を惹起することをすでに認めている。そこで,IFN-γによるIDO遺伝子発現に関与する細胞内情報伝達機構を定量的polymerase chain reactionで検討した。その結果,IDO遺伝子の誘導的発現はチロシンキナーゼ阻害剤genisteinでのみ抑制され,Cキナーゼおよびカルモジュリン阻害剤では抑制されなかった。この結果は,IFN-γがT98Gに複数の細胞内タンパク質のチロシンリン酸化を惹起し,これがgenisteinによって阻害されること,およびCキナーゼを直接活性化するphorbol myristate acetate (PMA)およびPMA+カルシウムイオノフォア(A23187)がT98GにIDO遺伝子発現を誘導しなかったことと一致する。以上,IFN-γによるIDO遺伝子発現にはチロシンキナーゼが関与し,IFN-γによって活性化されるCキナーゼは関与しないことが明らかとなった。
著者
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吉田 孝人
浜松医科大学微生物学
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吉田 孝人
浜松医科大学
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小出 幸夫
浜松医科大学微生物学教室
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小出 幸夫
浜松医大・医・感染症
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小出 幸夫
浜松医科大学医学部感染症学講座
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龍 慶子
浜松医科大学微生物学教室
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吉田 孝人
浜松医科大学微生物学教室
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