ケトン化チオアニリン誘導体のオゾン劣化防止能
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
o,p-アミノチオフェノール [o, p-SH], o, p-ジアミノジフェニルモノスルフィド [o, p-S], o, p-ジアミノジフェニルジスルフィド [o, p-SS] などのチオアニリン類のケトン化物について, そのオゾン劣化防止能をポリイソプレンゴム溶液と共存させた場合のオゾンによる粘度低下防止能とSBR配合物におけるオゾンき裂防止能を測定した. その結果, チオアニリン類がほとんど粘度低下防止能を示さないにもかかわらず, これらのアセトン化物はいづれも高い効果を有し, その序列はp-S>o-SS=p-SS≥o-S〓p-SH=o-SHとなった. しかしジスルフィド類のゴム配合物のオゾンき裂防止効果はあまり認められず加硫中におけるS-S結合の開裂が考えられた. また最も効果的であったp-Sを用いケトン類の検討を行なったところ, MEK>アセトン〓MIBKとなり, 後者の効果が低下するのはケトン化物の構造が異なるためであろうと考えた. またアニリンおよび芳香族アミン類とイオウとの反応生成物のアセトン化物についても同様な検討を行なったところ, これらのアセトン化物はかなりの粘度低下防止能を有していることが認められ, 特にアルキル基やアルコキシル基を含んだ芳香族アミンとイオウとの反応生成物のアセトン化物がきわめて効果的であることが認められた.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
-
渡邊 隆
Saitama Institute Technology
-
渡辺 隆
大内新興化学工業(株)企画管理室
-
高橋 芳彦
大内新興化学工業株式会社
-
桜本 裕助
大内新興化学工業株式会社
-
和田 好正
大内新興化学工業株式会社
-
石田 興史郎
大内新興化学工業株式会社
関連論文
- 有機ゴム薬品の安全衛生性についての動向 (環境問題)
- フタロシアニン鉄の素練促進活性化効果
- ポリチオ炭酸塩類のNRラテックスに対する加硫促進機能
- 中国訪問記
- チオキサントゲンジスルフィド誘導体の有機ゴム薬品としての性能
- 有機ゴム薬品の略号について
- 国際科学技術交流セミナ- ポリウレタン複合材料国際交流会
- 素練促進剤 (最近のゴム用副資材-1-)
- 酸化劣化防止剤の変遷
- 加硫促進剤の変遷 (ゴムの加硫)
- 有機ゴム薬品の作り方の移り変わり(資料)
- フェノ-ル性アシルヒドラゾン誘導体の劣化防止効果
- ビニル基を有する不飽和性フェノール安定剤の研究
- ベンジルアミノ誘導体およびアミノメチルフェノール誘導体の劣化防止能
- 置換アルキルp-アミノフェノールおよびp-フェニレンジアミン誘導体のオゾン劣化防止能
- ペンツアゾール系誘導体の劣化防止能
- ケトン化チオアニリン誘導体のオゾン劣化防止能
- チオウレア構造におけるNH基のオゾン劣化に及ぼす影響
- ビスアミンジスルフィドおよびチウラムジ,ポリスルフィド誘導体の非ニトロソアミン型加硫剤としての性能
- 4, 4'-ビス(アルキルアミノ)ジフェニルアミン誘導体のゴム老化防止性能
- ポリチオ炭酸塩類のNRラテックスに対する加硫促進機能
- 有機ゴム薬品の安全衛生性についての動向
- フタロシアニン鉄の練促進活性化効果
- チオキサントゲンジスルフィド誘導体の有機ゴム薬品としての性能
- 中国訪問記 : 北京〜太原〜西安〜南京〜杭州〜上海
- 国際科学技術交流セミナー : ポリウレタン複合材料国際交流会
- 有機ゴム薬品の略号について
- 素練促進剤
- 酸化劣化防止剤の変遷
- 加硫促進剤の変遷
- 有機ゴム薬品の作り方の移り変わり
- ビニル基を有する不飽和性フェノール安定剤の研究
- ベンジルアミノ誘導体およびアミノメチルフェノール誘導体の劣化防止能
- 置換アルキルp-アミノフェノールおよびp-フェニレンジアミン誘導体のオゾン劣化防止能
- ベンツアゾール系誘導体の劣化防止能
- ケトン化チオアニリン誘導体のオゾン劣化防止能
- チオウレア構造におけるNH基のオゾン劣化に及ぼす影響 : オゾン劣化防止剤としてのチオウレア誘導体の研究 (第4報)
- プラスチック類の熱安定化に及ぼす含硫黄アルデヒドオリゴマーの添加効果
- 水酸基末端液状ポリブタジエンを用いた高分子量化老化防止剤の評価
- 透明活性剤の開発と合成ゴムに対する効果 : 合成ゴム加工に関する研究 (第6報)
- ラビル硫黄を含む有機金属化合物によるEPDMの加硫
- 最近の高分子用安定剤と安定化の展望
- 熱分解生成物に関する文献の紹介について(1)
- 加硫促進剤としての環状チオカルボニル化合物の効果
- チオウレア誘導体配合ゴムのスコーチ防止法
- 配合ゴムにおけるチオウレア誘導体のオゾン劣化防止能とスコーチ性
- アルキルチオウレアおよび芳香族チオウレア誘導体のオゾン劣化防止効果
- 置換アルキルチオウレアおよびアシル化チオウレア誘導体のオゾン劣化防止効果