加硫促進剤としての環状チオカルボニル化合物の効果
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概要
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チオアミド基(>NCCH2=S-), チオカルバモイルオキシ基(>NCO=S-)をもつ環状化合物(以下, それぞれ環状チオアミド化合物(8), 環状チオカルバモイルオキシ化合物(9)とし, 総称して環状チオカルボニル化合物とする) を合成し, クロロプレンゴム (CR) の加硫促進剤としての効果をエチレンチオウレア (EU)チアゾリジン-2-チオンと比較し, チオカルバモイル基の隣接原子及び環の大きさの影響を調べた.この結果, 環状チオアミド化合物, 環状チオカルバモイルオキシ化合物は, レオメーターによる加硫曲線からチアゾリジン-2-チオンより加硫促進剤としての働きが大きく, 環状チオウレアであるEUと同じ効果を示した. 更に両者化合物の環の大きさの影響は, スコーチタイムに認められ, 5員環_??_7員環>6員環の順にスコーチタイムが短かくなる. 特に環状チオアミドの場合には, 環の大きさに加硫速度の差異が認められ, 7員環の加硫速度が大であった. これらのことより, CRの加硫促進剤は, チオアミド基, チオカルバモイルオキシ基が有効であると同時に環の大きさも重要であることを認めた.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
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渋谷 博
大内新興化学工業(株)中央研究所
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大原 正樹
大内新興化学工業
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山本 義公
大内新興化学工業株式会社中央研究所
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桜本 裕助
大内新興化学工業株式会社
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上田 久仁
大内新興化学工業
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酒向 泰蔵
大内新興化学工業
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桜本 裕助
大内新興化学工業 (株)
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山本 義公
大内新興化学工業株式会社
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山本 義公
大内新興化学工業(株)
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酒向 泰蔵
大内新興化学工業株式会社
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渋谷 博
大内新興化学工業株式会社
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